日本人はスピーキングが苦手と言われていますが、IELTSの試験でも苦戦する方は多いのではないでしょうか。スピーキングで高いスコアを取るのはとても難しいですが、事前にしっかり対策すれば目標スコアに届くことも多いです。
そこで今回は、IELTSでおすすめしたいスピーキング対策をご紹介します。スピーキング対策に適した本やオンライン英会話も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
【IELTS】スピーキングの採点基準

IELTSのスピーキングテストは、静かな個室で試験官とマンツーマンでインタビュー形式で実施されるのが一般的です。スピーキングテストの内容は、大きく3つのパートで構成されています。
・受験者の自己紹介(4~5分)
・特定テーマにおけるスピーチ(3~4分)
・特定テーマにおけるディスカッション(4~5分)
受験者の英語力やペースに合わせて、試験官が質問してくれるので焦る必要はありません。必要であれば何度でも質問を繰り返してくれます。ちなみにスピーキングの採点基準は、次のとおりです。
・流暢さと一貫性
・語彙力
・文法の正確さ
・発音
スピーキングテストの形式はある程度決まっているので、しっかり対策を行えば沈黙が続くといった問題が起こることもありません。また
正しい英語で伝えようとすると言葉が出てこなくなるので、間違えなどはあまり気にせず試験官との会話を楽しむつもりで臨むのがおすすめです。
>>参考:IELTSとは?基本情報や申し込み方法【TOEFLとの違いを解説】
【IELTS】スピーキングの例題
どれくらい英語で話せれば、目標のスコアを取れるのか気になる方もいますよね。ここでは、スコア別にスピーキングの例題をまとめました。自分の英語力と比較する際にも役立つので、目標スコアに応じて動画を参考にしてくださいね。
【例題】IELTS 4.0
【例題】IELTS 5.0
【例題】IELTS 6.0
【例題】IELTS 7.0
【例題】IELTS 8.0
【IELTS】スピーキング対策10選

スピーキングのスコアを劇的に上げるのは、かなり難しいです。バンドスコアでスピーキングがネックになっている方も多いと思います。ただ、スピーキング対策を徹底することでスコアが上がりやすくなるのも事実です。IELTSのスピーキング試験で実践した対策には、次のようなものがあります。
①無理に難しい単語を使用しない
②答えを丸暗記するのはやめる
③できる限り正確な発音を心がける
④英語フレーズで考える間を作る
⑤質問に対して話を広げる工夫をする
⑥回答は一貫性かつ論理性を重視する
⑦質問を理解できない時は聞き返す
⑧回答できない時は素直に伝える
⑨積極的にボディランゲージを使う
⑩IELTSのトピックや出題傾向に慣れる
それぞれの対策を確認していきましょう。
①無理に難しい単語を使用しない
IELTSのスピーキング試験では、高スコアを取るために難しい単語を使用しようとする方も多いかもしれません。もちろん使いこなせれば良いですが、難しい単語は使い方を間違えることが多いです。また、うる覚えの場合は正しく発音できないので、逆にマイナスポイントに繋がることもあります。
>>参考:【IELTS】英語学習に適した単語帳10選!選び方や覚えるコツを解説
②答えを丸暗記するのはやめる
スピーキング試験で流暢に英語を話すために、質問を予測して返答を暗記しようとする人も多いです。事前に丸暗記しておくことで、その場で柔軟に対応できます。「うまくやった!」と思うかもしれませんが、試験官には丸暗記してきたことが伝わります。丸暗記した返答では英語力を正しく図れないので、スコアが下がることがあるので要注意です。
③できる限り正確な発音を心がける
正確に発音しないと、言いたいことが正しく伝わらないことも多いです。英語として通じないと英語力が低いと勘違いされることもあるので、スピーキング試験ではできる限り正確な発音を心がけましょう。ただ試験官は、英語に多少訛りがあっても聞き取れるので自信を持って話してくださいね。
④英語フレーズで考える間を作る
試験官から英語で質問されたとき、自分の答えをまとめるための時間がほしいですよね。ただ、試験中に沈黙するのは良くありません。そこでおすすめしたいのが、フィラーです。フィラーは、会話の間の沈黙を埋め合わせたりするのに役立つ表現のことです。たとえば、次のようなものがあります。
Let me see.
えーっと・・・
I have never thought about that, but….
考えたことなかったけど・・・
Let me think about that for a minute.
少し考えさせてください
ほかにも色々な表現があるので、覚えておくとスピーキング試験で役立ちますよ!
⑤質問に対して話を広げる工夫をする
スピーキング試験では、なるべく話を広げて長めの返答をするのがおすすめです。質問によっては一言で答えられるものもありますが、短い文章になると英語力がないと判断されてしまいます。高いスコアを目指すなら、「結論」「理由」「まとめ」といった流れで長い文章を心がけましょう。
⑥回答は一貫性かつ論理性を重視する
質問に対する返答は長くするのが良いですが、一貫性がなかったり論理性がなかったりすると話の辻褄が合わなくなります。答えは必ずしも事実である必要はありませんが、一貫性と論理性は重視することが大切です。「とりあえず話さなきゃ!」と焦りがちですが、落ち着いて返答する内容を頭で整理してから答えるようにしましょう。
⑦質問を理解できない時は聞き返す
スピーキングの試験中に「質問が聞き取れなかった・・・」といった問題が起きたら、試験官に聞き直すことが大切です。中には質問を聞き直すとスコアが下がると考える方もいますが、まったく問題ありません。逆に質問を理解しないまま返答すると答えがちぐはぐになり、試験官に「きちんと理解していない」と思われてしまうので要注意です。
⑧回答できない時は素直に伝える
スピーキングの試験の中には、知識や経験がないと答えるのが難しい質問があります。このような場合、どう答えていいか分からず無言になる受験者も少なくありません。無言になるとマイナスの印象を与えてしまうので、質問が難しいと感じた時は「分からない!」とはっきり伝えましょう。試験官は別の角度から質問を投げかけてくれるので、会話を成り立たせられるので評価は落ちないですよ。
⑨積極的にボディランゲージを使う
スピーキング試験では、感情を込めて回答すると試験官にも伝わりやすくなります。そのため、試験中は積極的にボディランゲージを使いましょう。普段ボディランゲージを使う日本人は少ないので、意識して使用するのがおすすめです。たとえば、大袈裟に頷いたり笑顔で話したりするのがいいでしょう。試験官の好感度が高く積極性も評価されます。
⑩IELTSのトピックや出題傾向に慣れる
スピーキング試験のトピックや出題傾向は、過去問からある程度予測できます。特にパート2では、トピックに対して2分間のスピーチを行わなければいけません。考える時間も与えられますが、緊張も相まって考えがまとまらないことも多いです。頻繁に出題されるトピックの返答に慣れておきましょう。よく出題されるトピックは、家族関係・教育・観光・旅行・運送・環境などがあります。
>>参考:【最新版】IELTSでおすすめ参考書・問題集20選!【アプリも紹介】
【IELTS】スピーキング対策に適した本5選
スピーキングの試験対策として本で勉強したい方もいますよね。実は、日本語訳のIELTSの本はそこまで多く販売されているわけではありません。でもその中でもおすすめしたいスピーキング対策に適した本には、次のようなものがあります。
①IELTSスピーキング完全対策
②IELTS Speaking Masterclass
③実践IELTS技能別問題集スピーキング
④Collins English for Ielts
⑤実践IELTS英単語3500
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①IELTSスピーキング完全対策
IELTS 8.0を取得した著者がスピーキングを攻略するための参考書です。本書は、「マインドマップ」「評価ポイントからの逆算」「短文を言う練習から長文への段階的トレーニング」などで構成されています。実戦予想問題20回分も付いているので、本番さながらの勉強ができるのもいいですね。
発行日 | 2020/3/16 | 出版社 | DHC |
イラスト | なし | 対象 | スピーキング |
ページ数 | 349ページ | サイズ | 単行本サイズ |
②IELTS Speaking Masterclass
洋書ということもあり、世界中で選ばれている参考書です。発音を改善したりスピーキングに役立つ語彙力を増やせたり、スコアを上げる文法を学べたりできます。また、200を超えるテスト問題とサンプル回答もあるのでいろいろな表現を学べるのもいいですね。
発行日 | 2018/11/22 | 出版社 | Independently published |
イラスト | なし | 対象 | スピーキング |
ページ数 | 247ページ | サイズ | ABサイズ |
③実践IELTS技能別問題集スピーキング
著書が推奨するスピーキング力を上げるメソッドを伝授してくれる参考書です。参考書では話を展開する方法を学べ、表現ドリルでよく使う表現を習得。最後は、練習問題と問題演習で仕上げます。また、すべての問題の回答例音声がダウンロードできるので、発音の練習にも役立つはずです。
発行日 | 2017/8/29 | 出版社 | 旺文社 |
イラスト | なし | 対象 | スピーキング |
ページ数 | 279ページ | サイズ | A5サイズ |
④Collins English for Ielts
全部で12のセクションで構成された参考書です。各セクションは3つのパートに分かれており、単語・問題集・復習テストで構成されています。音声なしの参考書で、リスニングの問題形式に対してどのようにアプローチするのがいいのか分かるようになっているのが特徴です。また、洋書なので英語にどっぷり浸れるのもいいですね。
発行日 | 2020/2/1 | 出版社 | Collins Publishers |
イラスト | なし | 対象 | リスニング |
ページ数 | 144ページ | サイズ | B5サイズ |
⑤実践IELTS英単語3500
参考書は、「基本語1000」「重要語2500」に分かれて勉強できるのが特徴です。さらに、「重要語2500」には、500語ずつ自分のレベルに応じて分類されています。初心者から7.5以上のハイレベルまで網羅できる有効な参考書です。IELTSに関する詳しい情報や受験・留学経験者の体験記、単語の覚え方などのコラムも充実しています。
発行日 | 2013/10/28 | 出版社 | 旺文社 |
イラスト | なし | 対象 | 単語 |
ページ数 | 336ページ | サイズ | A5サイズ |
もっと他の参考書や問題集を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
>>参考:【最新版】IELTSでおすすめ参考書・問題集20選!【アプリも紹介】
【IELTS対策】おすすめオンライン英会話5選
実はIELTSは、TOEICやTOEFLと比べるとコースとして用意するオンライン英会話は少ないです。いIELTSに特化したおすすめのオンライン英会話には、次のようなものがあります。
①QQ English
②DMM英会話
③ベルリッツ
④Cambly
⑤レアジョブ
それぞれの特徴を見ていきましょう。
>>参考:おすすめオンライン英会話10選を徹底比較!【レベル別に紹介】
①QQ English

初心者から上級者まで対応できる充実したカリキュラムを自由に選択できるオンライン英会話です。IELTSのスピーキングスコアの向上をサポートするコースがあります。全40回のレッスンが本番形式の模擬試験で構成されており、IELTS初受験者や、スコアアップを目指す方のテスト対策に最適です。
>>QQ English>>参考:【オンライン英会話】QQ Englishの評判 ・口コミをご紹介!メリットや注意点を解説
②DMM英会話

安い価格帯で費用を抑えてスタートできるオンライン英会話です。講師は英語が堪能なフィリピン人だけでなく、アメリカ、イギリス、カナダといったネイティブ講師が在籍しています。会話力の上達を目指すIELTSのスピーキングコースがあり、パート毎に重点的に取り組めるのも特徴です。実際のテストに基づく質問や演習問題も用意されています。
>>DMM英会話公式サイト
③ベルリッツ

ベルリッツは、2022年に実施されたオリコン顧客満足度調査で、お客様満足度2年連続1位を獲得したビジネス英会話です。140年以上の実績を重ねてきた学習言語だけを使用する方法を採用しており、英語で考えて話すことを指導してくれます。IELTS対策に特化したコースがあり、目的に応じたカスタマイズレッスンができるのも魅力です。
>>ベルリッツ>>参考:ベルリッツオンライン英会話の料金プランは?【入会金と教材費も解説】
④Cambly

低価格でネイティブ講師とマンツーマンでレッスンを受けられるオンライン英会話です。アメリカやイギリス、カナダなど世界中のネイティブ講師たちと繋がれるので、生きた英語を身に付けられます。そんなCamblyには、IELTS対策に強みを持つ講師が多く在籍するのもおすすめポイントです。スピーキングの課題に応じて授業を進めてくれます。
>>Cambly公式サイト
⑤レアジョブ

低価格かつ高品質の授業を受けられるオンライン英会話です。TESOLに基づいた研修を受けたプロ講師が一人ひとりの受講者に付いてくれるので、安心して英語学習を進められます。そんなレアジョブには、スピーキング力の向上に特化したコースがあるのでIELTSの学習に最適です。
>>レアジョブ>>参考:【オンライン英会話】レアジョブの評判 ・口コミをご紹介!メリットや注意点を解説
自分に適したスピーキング対策を行おう!
日本人はスピーキングが苦手だと言われており、目標スコアを取るのに苦戦する方も少なくありません。ただ、スピーキングは事前にしっかり対策を行うことで高いスコアを取れることも多いです。
本やオンライン英会話など対策はさまざまあるので、自分に適したスピーキング対策を行いましょう。