近年は海外進出する企業も多いので、英語力を示せるTOEICを受験する人も増えています。ただ初めて受験を検討する方は、TOEICの申し込み方法が分からないこともあるかもしれませんね。
そこで今回は、TOEICの申し込み方法を分かりやすく解説します。TOEICの受験費用や試験形式なども解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
TOEIC とは

グローバルスタンダードとして世界160ヵ国で実施されている英語試験です。試験では特定の文化を知らないと理解できない表現は排除されており、誰もが公平に受けられます。テスト結果は合否ではなく、スコアで表示されるので「現在地の正確な把握」や「目標設定」が可能です。
2019年に国際ビジネスコミュニケーション協会が実施した英語活用実態調査によると、TOEICスコアを「要件としている」「参考としている」企業は、およそ半数いることがわかっています。TOEICの平均スコアは、次のとおりです。
TOEIC L&R | TOEIC Speaking | TOEIC Writing | |
新入社員 | 535 | 110 | 110 |
中途採用 | 560 | 110 | 110 |
営業職 | 575 | 120 | 120 |
海外部門 | 690 | 140 | 140 |
>>参考:英語活用実態調査2019
TOEIC の基本情報【受験料・試験会場】
受験料 | 7,810円 |
試験方法 | マークシート方式 |
試験時間 | 【リスニング】 約45分間/100問 【リーディング】 75分間/100問 |
試験日程 | 公式サイトで確認 |
試験会場 | 受験地別テスト日程・会場例 |
申込方法 | TOEIC公式サイトから申し込める ※会員登録が必須 |
スコア | 【リスニング】 5~495点 【リーディング】 5~495点 ※トータル10~990点で表示 |
必要なもの | ・受験票 ・証明写真 1枚 ・写真付き本人確認書類 |
>>参考:【レベル別】TOEIC参考書のおすすめランキング15選!選び方も解説
TOEIC の試験形式は2タイプ

TOEIC には「TOEIC Tests」と「TOEIC Bridge Tests」があります。測定したいスキルとレベルに応じて試験形式を選びましょう。
TOEIC Tests
日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定できる試験です。TOEIC Testsの種類は、次のとおり3種類あります。
①TOEIC® Listening & Reading Test
②TOEIC® Speaking & Writing Tests
③TOEIC® Speaking Test
それぞれの特徴を確認していきましょう。
①TOEIC® Listening & Reading Test

聞く・読む力を測定できる試験です。日常生活やビジネスまであらゆる場面での英語力を身に付けたい方や英語能力を確認したい場合に適しています。
試験内容 | 【リスニング】45分間 【リーディング】75分間 |
試験形式 | マークシート方式 |
試験結果 | 10~990点5点刻みのスコアで評価 |
②TOEIC® Speaking & Writing Tests

話す・書く力を測定できる試験です。英語による発信能力の向上を図りたい方や4技能をバランスよく伸ばしたい場合に適しています。
試験内容 | 【スピーキング】20分間 【ライティング】60分間 |
試験形式 | パソコンとヘッドセットを使用 |
試験結果 | 0~200点10点刻みのスコアで評価 |
>>参考:おすすめオンライン英会話10選を徹底比較!【レベル別に紹介】
③TOEIC® Speaking Test

話す力を直接測定できる試験です。ネイティブが理解しやすい言葉で話したい方、日常生活や仕事上で適切な言葉を使いたい場合に適しています。
試験内容 | 【スピーキング】20分間 |
試験形式 | パソコンとヘッドセットを使用 |
試験結果 | 0~200点10点刻みのスコアで評価 |
>>参考:おすすめオンライン英会話10選を徹底比較!【レベル別に紹介】
TOEIC Bridge Tests
英語学習初級者から中級者を対象とした、日常生活における活きた英語の力を測定できる試験です。TOEIC Bridge Testsは、2種類あります。
①Listening & Reading Tests
②Speaking & Writing Tests
それぞれの特徴を確認していきましょう。
①Listening & Reading Tests

英語学習初級者から中級者を対象とした、日常生活における活きたコミュニケーションに必要な英語で聞く・読む能力”を測定する試験です。
試験内容 | 【リスニング】25分間【リーディング】35分間 |
試験形式 | マークシート方式 |
試験結果 | 30~100点1点刻みのスコアで評価 |
②Speaking & Writing Tests

英語学習初級者から中級者を対象とした、日常生活における活きたコミュニケーションに必要な英語で話す・書く能力”を測定する試験です。
試験内容 | 【スピーキング】15分間【ライティング】37分間 |
試験形式 | パソコンとヘッドセットを使用 |
試験結果 | 30~100点のスコアで評価1点刻みのスコアで評価 |
>>参考:おすすめオンライン英会話10選を徹底比較!【レベル別に紹介】
「TOEIC Bridge Tests」と「TOEIC Tests」の違いは?
TOEIC Testsは、日常生活やグローバルビジネスでの場面を想定した幅広い内容を取り扱う試験です。
一方、TOEIC Bridge Testsは、英語初・中級者に合わせ、より身近な日常生活を題材に基礎的な英語力を測定します。TOEIC Bridge Testsのほうが題材はより身近なもの、問題数も試験時間も半分、リスニングスピードはゆっくりといった特徴があります。
TOEIC のスコア

ここからは、TOEICのスコアを確認していきましょう。
リーディング
スコア | 理解度 |
495~425 | 文章の主旨や目的が推測できる 意味を読み取ることができる 文章全体にわたる情報を関連付けられる |
420~325 | 中級レベルの語彙が理解できる 規則に基づいた文法構造が理解できる あまり使用されない文法的な構造が理解できる |
320~225 | 簡単な推測ができる 簡単な語彙が理解できる 文法的に正しい選択肢が選べる |
220~5 | 簡単な語彙を理解できる 事実に基づく情報に関する問題に正答できる 簡単な文法構造も理解できない |
リスニング
スコア | 内容 |
495~375 | 基本的な文脈が推測できる 複雑な構文や難しい語彙でも詳細が理解できる 否定構文が使用されていても詳細が理解できる |
370~275 | 中級レベルの語彙が理解できる 情報が少し言い換えられても詳細を理解できる |
270~5 | 短い(一文の)記述が理解できる 話の詳細や写真に関する記述が理解できる |
英検・TOEFL・IELTSの違いは?

英語力を証明できるのは、TOEICだけではなく、英検・TOEFL・IELTSがあります。ただ、どのような違いがあるのか分からない方もいるはずです。それぞれの違いを確認していきましょう。
発祥国
TOEICは、日本人が開発した試験と考える方も多いかもしれませんね。実は英語教育業界を牽引した北岡氏が米国の教育試験サービス (ETS) というテスト開発機関に依頼したのです。ETSはTOEFLを開発した機関で、こちらもアメリカが発祥です。
IELTSは英国が発祥で、複数の英語教育機関によって共同で運営されています。英検の発祥国は日本で、1963年に設立された日本英語検定協会によって運営されているのが特徴です。
試験目的
日本国内での就職に活用するなら、英検やTOEICがおすすめです。英検は教育機関で多く採用されており、入学試験で優遇されることがあります。TOEICは各企業で英語力を図る試験として採用されているので、就職時に役立ちます。
日本で英検とTOEICが普及しているのは、日本人がスコアを取りやすいからです。米国や英国で発症したTOEFLやIELTSは、高いスコアを取るのが難しいので採用されていません。ただし海外大学への進学や移住ならTOEFLやIELTSがいいでしょう。
試験費用
各種試験によって費用が異なります。それぞれの試験費用は、次のとおりです。
種類 | 受験料 |
TOEIC | 7,810円 |
英検 | 【1級】1万1,800円 【2級】8,400円 【3級】6,400円 【4級】4,500円 【5級】3,900円 |
TOEFL | 245$ |
IELTS | 【コンピューター形式】 26,400円 【ペーパー形式】 25,380円 |
>>参考:【IELTS】スピーキング対策10選!採点基準や例題を紹介します
TOEIC の申し込み方法

テストの申し込みの流れを確認しましょう。ちなみに申し込みの際はTOEIC申込サイトの会員登録が必要になるので、事前に確認してください。
STEP①申し込みサイトにログインする
STEP②申し込みページに移動する
STEP③申し込み支払い手続きを行う
STEP④公開テスト申し込みを完了する
それぞれの項目を確認していきましょう。
STEP①申し込みサイトにログインする
まずは、TOEICの申し込みサイトにログインしましょう。ログインには、「ログインID」と「パスワード」の入力が必要です。ただし、最終ログインから10年以上経過するとログインできなくなり、再度会員登録が必要になります。
STEP②申し込みページに移動する
申し込みサイトにログインしたら、TOEIC申込サイトトップページの「受験申込」ボタンを押して公開テスト申込ページに遷移しましょう。試験日を確認して申し込みを行います。
STEP③申し込み支払い手続きを行う
支払いの手続きは、「テスト申込からテスト結果確認までの流れ」を確認して、「次へ進む」ボタンを押しましょう。コンビニ決済もしくはクレジットカード決済から選べます。
STEP④公開テスト申し込みを完了する
申し込み手続きを最後まで進め、支払いを終えたら申し込みは完了です。事前登録したメールアドレスに申込受領通知メールが届くので確認しましょう。
TOEIC に関するよくある質問

ここからは、TOEIC に関するよくある質問をまとめました。何か疑問がある場合は、必ず解消してから申し込みを行ってくださいね。
①申し込み後にキャンセルできる?
残念ながら、一度申し込みを行うとキャンセルすることはできません。また、返金や試験日時も変更できないので注意しましょう。
②テスト結果はいつ分かるの?
テスト結果は、基本的に試験日から17日後にインターネット上で確認できます。テスト結果の表示が開始すると事前登録したメールアドレスに通知が届くので、見逃さないようにしましょう。
③受験当日に必要なものはある?
受験当日に必要なものは、次のとおりです。
①受験票
②証明写真1枚
③写真付の本人確認書類
④筆記用具
ちなみに、証明写真と本人確認書類は忘れると受験できなくなるので注意しましょう。
TOEIC で自分の英語力を図ろう!

英語力を示せるTOEICは、大学受験や就職する際にとても役立ちます。TOEICの特徴をしっかり理解して、申し込みを行いましょう。特に試験当日に忘れ物があると、受験できないこともあるので注意してくださいね!